政略懐妊~赤ちゃんを宿す、エリート御曹司の甘く淫らな愛し方~
完全に住む世界が違う人が、いったい私になんの用があるのだろうか。
まったく心当たりがないから、どう切り出したらいいのかわからない。神屋敷さんの出方を待つ。
「うちのホテルをご存じで?」
「はい、もちろんです」
むしろ知らない人のほうが少ないと思う。
「それは光栄だわ。ありがとう」
神屋敷さんはにっこり微笑んでいるけれど、さっきからずっと敵意を感じる。だけど初対面なのになぜ?
「あの……」
「時間の無駄なので、言わせていただきます」
私の声を遮り言うと神屋敷さんの表情は一変し、鋭い目を私に向けた。
「私はあなたが航さんの結婚相手だと認めませんから」
「――え」
彼女の口から航君の名前が出て目を見開く。
「私は幼い頃から航さんに相応しい女性になるべく、ずっと努力を重ねてきました。私ほど彼の結婚相手として相応しい人間はいないとも思っています。それなのに、何度お父様にお願いをして縁談の申し入れをしたって断られてばかり。私より勝っている相手なら諦められます。だけどそうじゃなかった」
そう、だよね。航君はすごく魅力的な人だもの、彼を想う人がいたって不思議じゃない。それこそ私より航君に見合う人は数えきれないほどいるはず。
それなのに私を選んでくれたのは、古の言い伝えがあるからだ。
神屋敷さんは悔しそうに唇を噛みしめた。
まったく心当たりがないから、どう切り出したらいいのかわからない。神屋敷さんの出方を待つ。
「うちのホテルをご存じで?」
「はい、もちろんです」
むしろ知らない人のほうが少ないと思う。
「それは光栄だわ。ありがとう」
神屋敷さんはにっこり微笑んでいるけれど、さっきからずっと敵意を感じる。だけど初対面なのになぜ?
「あの……」
「時間の無駄なので、言わせていただきます」
私の声を遮り言うと神屋敷さんの表情は一変し、鋭い目を私に向けた。
「私はあなたが航さんの結婚相手だと認めませんから」
「――え」
彼女の口から航君の名前が出て目を見開く。
「私は幼い頃から航さんに相応しい女性になるべく、ずっと努力を重ねてきました。私ほど彼の結婚相手として相応しい人間はいないとも思っています。それなのに、何度お父様にお願いをして縁談の申し入れをしたって断られてばかり。私より勝っている相手なら諦められます。だけどそうじゃなかった」
そう、だよね。航君はすごく魅力的な人だもの、彼を想う人がいたって不思議じゃない。それこそ私より航君に見合う人は数えきれないほどいるはず。
それなのに私を選んでくれたのは、古の言い伝えがあるからだ。
神屋敷さんは悔しそうに唇を噛みしめた。