政略懐妊~赤ちゃんを宿す、エリート御曹司の甘く淫らな愛し方~
「可愛い花」

 太陽の日差しをたっぷり浴びて、ピンクの可愛らしい花を咲かせている。

 膝を折って花を眺めていると、彼もまた私と同じように腰を下ろした。

「世話は大変だが、休日にこうして花を見ていると不思議と疲れがとれるんだ。気づいたらこんなに増えていた」

「そうなんですね」

 これには思わず笑みが零れる。

 そういえば部屋の中も至るところに花が飾られていたよね。航君、本当に花が好きなんだ。

 意外な一面を知ることができて胸が熱くなる。

「航君が仕事で家にいない間は、私が花の世話をしますね」

 するとなぜか航君は目を見開いた後、少しだけ目を細めた。

「じゃあよろしく頼むよ。……ありがとう」

 次の瞬間、そっと頬にキスを落とされた。

 突然のことにびっくりしてキスされた頬に手が触れる。そのまま彼に目を向ければ、愛しそうに私を見つめていた。

「部屋の案内は以上だ。千波の荷物は客間に運ばせておいたから、そこを使うといい」

「ありがとう、ございます」

 ドキドキし過ぎて声が掠れる。

「千波が片づけをしている間になにか作っておくよ。だけど、あまり期待しないでおいてくれ」

 そう言って立ち上がった航君は、やっぱりまた私の頭を撫でた。ゆっくりと顔を上げれば、航君が手を差し伸べる。

「すみません」

 彼の手に自分の手を重ねると、私の身体を引っ張って立たせてくれた。
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