私は天使に侵されている
メガバンク ユメノ銀行。

その頭取の愛息・夢野 来夢。
父親の来瞳が49歳の時にやっとできた一人息子で“かなり”溺愛されて生きてきた。

周りも頭取の息子だということや、来夢の可愛らしい容姿に影響され、来夢をちやほやし、来夢は生まれてから20年間…怒られたことがない。

何をしても叱れず、肯定されて生きてきた。

その為か、来夢は……………

生まれてから、苦労も努力もしたことがない。
欲しい物は欲しい時に“全て”与えられ、我慢をすることをしない。


そんな来夢は、いざ欲しい物を“自分で”手に入れる時……………


一切、手段を選ばない━━━━━━━


そんな来夢。
ある日運命といえる相手……熊川 美麗と出逢った。

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来夢が美麗と出逢ったのは、成人式を迎えた一月◯日。
式を終え、みんなでファミレスで酒でも飲もうと言うことになり、近くのファミレスに向かった。

「いらっしゃいませ、何名様ですか?」
来夢達の接客をしたのが、美麗だった。

「えーと、8人!」
来夢の友人・健悟が答えた。
「では、あちらの窓際の席にどうぞ」
ぞろぞろと店内に入っていく、健悟達。
一番最後に来夢が入ってきた。

美麗は“成人式かぁ。懐かしいなぁ”と思いながら、健悟達を見ていた。

「━━━━━━!!!
か、可愛い……」
健悟達が席に座るのを、微笑みながら見ていた美麗を見た来夢。
思わず、呟いた。

「え?何か?」
美麗が、来夢に向き直る。
「………/////」
思わず顔を赤くする美麗。
美麗も来夢のカッコ良さや、天使のような可愛らしさに目が離せない。
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