私は天使に侵されている
そしてみんなで食事をしたり、飲んだりしている来夢達一行。

「美麗~!はい、あーん!」
来夢は美麗“しか”見えていない。

「え////?は、恥ずかしいよ…」
「いいでしょ?」
「や、やだよ…////」
美麗は顔が真っ赤だ。
「フフ…可愛い~!」

完全に二人の世界だ。

「……ったく、熱い二人は放っておいて飲もうぜ!」
「だな(笑)」
健悟と明博が、呆れたように話す。
「あのピアスって、来夢様のですよね?」
「え?」
草野が健悟に聞く。
「美麗さんがしてる、羽のピアスです」
「あー!来夢があげたみたいだよ。
美麗ちゃんが、欲しそうにしてたからって!」
「でも、あれって……」

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その後美麗がトイレへ行き、用を済ませて出てくると草野達ファンがいた。

「美麗さん、話があるんですが……」
「あ、はい」
人気のない場所へ移動する、美麗達。

「そのピアス…」
「え?」
「来夢様の宝物ですよね?
確か……来夢様のお母様の大切な指輪を加工して作ったピアス」
「え……嘘…」

「そんな大切な宝物を、よく普通に貰えましたよね~?」
「てか…“彼女”なのに、そんなことも知らなかったんですかぁ?」
「最低ー!」
草野達が口々に、美麗を責め立てる。
美麗は何も言えず、怯え小さくなっていた。

「来夢様のこと何にも知らないくせに、彼女だなんて聞いて呆れる!!」
「一目惚れされたからって、いい気にならないでよ!!」
何も言わない美麗に、尚も責め立てる草野達。

「別れてよ!」

「え……?」

「来夢様と別れて!!
それで、二度と来夢様の前に現れないで!!」
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