挑発のライン・アイドル育成計画とは(恋する瞑王シリーズ3)
<マンション・2>

それでも大人対応をする。
「おはようございます」

「うん・・おはよ・・・」
瞑王はまったく神蔵を見ず、
浴室に入ろうとした。

「瞑王様!!」
ついに神蔵が、がまんできず声をあげた。

「うん?」
瞑王が眠たげに、ようやく振り向いた。
「あのですね・・」

神蔵は、はぁと息を吐いて、
もう一度セーターの裾、
ギリギリのラインを見た。
・・見えない・・・

そして、(ひたい)に手をやった。
「今日は宣伝を兼ねて、ネット配信をします。
よろしいですね」

「わかった」
瞑王はぼそっと返事をして、
浴室に消えた。

ああああああああ・・・・・・・

神蔵は、テーブルの前にへたりこんだ。
< 39 / 64 >

この作品をシェア

pagetop