朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「……花。おじさんは早くないか?
せめて真兄ちゃんはどうだ?」

「宣ならわかるけどね。お兄ちゃん、妙に落ち着いてるからね〜。
……やっぱ、花ちゃんの言う通り、真おじさんなんじゃない?
似合ってるわよ?」

「……環」

こいつは……。
睨んでみるが全く気にすることもない。
最近どいつもこいつも……。
そんなに俺は老けてるのか?

「兄ちゃんはさー、落ち着きすぎなんだよ。
大体、うちの双子は真面目だからな〜。
それだけでも老けて見えるぞー?」

宣まで!
散々な言われようだな。
泉、お前も言われてるぞ。

「宣は、もうちょっと落ち着きな。
来年二十歳になるようには見えないからね?
気付いてる?」

「いいじゃん、十代だもん。
この中じゃ仁貴の次に若いんだから。
あ〜俺はいつまでも若々しくありたいなぁ〜!」

……こいつら、好き勝手言ってるな……。
まあいつものことだが。

伯母の葉子さんが、俺達を中へ案内しながら話し出した。
< 352 / 517 >

この作品をシェア

pagetop