朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「皆さん、本当に姫依の我儘でご迷惑をおかけして申し訳なかった。
皇輝から聞いて、大変な事をしでかしたと思いました。
桐野さんも達矢くんも、大きな心で許してくれてありがとう」

ポラリスグループの社長が深々と頭を下げている。こんな若者二人に。
そしてその横では皇輝さんも。

「ポラリスは、皇輝の父親が堅実に経営してきた会社です。
私の代になって、少し先を急ぎすぎた。
今、さらに大きく成長するか、規模を縮小して、出来る範囲のことをするに留まるか、岐路に立たされています。
私は出来れば、皇輝が会社を継ぐ時に、兄から受け継いだもの以上に安定した会社として受け渡せたらと願っています。
そのためには今後も皆様とのご縁を大切に育んでいきたい。
どうぞこれからも宜しくお願いします」

皇輝さんは正しいことは正しく、謝罪すべき時は謝罪し、会社のあるべき姿をちゃんと考えることの出来る人だ。

ポラリスの後継者がこの皇輝さんだと言うなら、きっと益々発展するのではないだろうか。
この社長さんも、先が楽しみなことだろう。



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