愛するあなたへ〜blue roseを私にください
「では早速、本題に入りますね。実は・・・」
翔さんは、今までの話と、赤星さんにお願いしたいことを説明して、2人で色々と思案していた。

「翔さん、3日間時間をください。青羽と光先の両社で調査します。分かり次第、電話しますね」
「本当にありがとう。奈織ちゃん、とてもいい彼氏で安心したよ」
「そうですね、私もそう思います」
緑川さんが照れ笑いしている姿は、とても可愛らしかった。

「日比野さん、私、いつも冷静な翔さんがこんなに焦っている姿、初めて見ましたよ」
「こら、余計なこと言うなよ」
翔さんのはにかんだ顔がとても嬉しかった。
「赤星さん、緑川さん、私の家の事情でご迷惑お掛けします」
頭を深々と下げると、緑川さんが両肩を持って、体を起こしてくれた。
「全力で応援するからね。これからもずっと」
私は目を潤まして、緑川さんを見て、赤星さんを見つめると、2人とも笑顔で頷ていた。

赤星さんと緑川さんを見送った後、翔さんは荷物を片付け始めた。
「春花、話の整理とか、お父さんに聞きたい事があるから、今日から家に来てくれる?春花の着替え、取りに行こう」
翔さんは私の手を引いて、歩きだした。

早速、翌日に、純太に頼んで、オンラインで顔合わせして、翔さんがお父さんから直接話を聞いた。
その後、赤星さんとオンラインで、私には理解できないくらいにあれこれと、打ち合わせをしていた。
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