愛するあなたへ〜blue roseを私にください
★芽生える嫉妬★

次の週、曽根が日比野さんと並んで、パソコンに向かって一緒に仕事をしている姿を見かけた。
今までなら、先輩が後輩に教えている姿は、頼もしくあり、助け合う姿が嬉しかった。
でも何故か、もやっとした感情が湧き出てくる。

曽根が席に戻った後、彼女に聞いてみると、仕事を頼まれたらしい。
確かに、小道さんの退職で大変なのは理解できた。
でも・・・

「やらせてください」
彼女の気持ちを聞くと、胸が打たれる。
曽根の仕事をただ忙しいからと受けているわけではない。
俺の仕事でも、真剣に取り組んでいる。
彼女の思いは嬉しかった。
そして、愛おしいと思う気持ちも同時に湧き出てくる。

今度、新規先に渡す資料も早めにできた。
急ぐ訳でもないけど、日比野さんにお願いしよう、そう思って社長室を出ると、曽根と彼女が楽しそうに話をしていた。

彼女が曽根に向けている笑顔に、ジェラシーを感じた。
急ぎでもないのに、仕事を依頼して、2人の時間を裂いた。
そして、彼女から今週の金曜日に曽根と食事に行くことを聞いた時は、あのカフェの時を思い出す。

年齢の近い曽根とは、きっと気が合うだろう。
曽根はいい奴だし、信頼ができる。
そして、曽根もきっと日比野さんの魅力を感じたに違いない。
色々な思いが駆け巡る。

金曜日、今日には仕上げたい仕事があるけど、日比野さんは確か、曽根と食事の日だったな。
俺の仕事と曽根とどっちを選ぶんだろう。
自分でも大人げない考えだとわかっている。
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