愛するあなたへ〜blue roseを私にください
今までは、寝る間も惜しんで自分で終わらせた。
でも・・・
思わず、仕事を依頼してしまったけど、ダメなら仕方ない。
彼女の選択だ。

「だ、大丈夫です!私にやらせてください!」
彼女は俺の仕事を優先した。
権力を使ったようで後ろめたさを感じながらも、どこかほっとしている。
お詫びに食事でもご馳走しよう。

彼女と食事前に、羽瀬コンサルティング時代の彼女、明子と出くわした。

明子とは、仕事の取り組みで気が合い、俺を理解してくれている。
そうなると、普段の生活に仕事の相談をしても一緒に考えてくれるし、仕事ばかりとも言わないので、楽だった。独立を決めた時、きっと彼女なら、俺の気持ちも分かってくれる、そう思っていた。

「何故辞めるの?あなたは羽瀬コンサルティングで社長になるレールの上を歩いているのよ。それに、独立して上手くいかなかったらどうするの?嫌よ、今の生活ができなくなるなんて。周りの人に、羽瀬で働いていて、彼氏はそこの御曹司、私は次期、羽瀬コンサルティングの社長夫人なのと話してるのよ。独立したあなたを支える気は無いわ」

信頼していた彼女の言葉に愕然とした。
もう、会うこともないだろう。
そう思っていたのに、そんな明子は、日比野さんをも傷つけた。
日比野さんに俺の事で巻き込んだことをお詫びすると、彼女は明子の俺に対する態度に、俺以上に怒っていたので、力が抜けて救われた。
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