愛するあなたへ〜blue roseを私にください
社長室を出ようと少し扉を開けた時、日比野さんと曽根の声が聞こえた。
人が居ないから、小声でも聞こえてくる。

「日比野さんて、社長のこと好きなの?」
曽根が聞いた質問に、俺はそのまま立ち止まって聞いていた。
「そんな訳ないですよ。もちろん人としては好きですよ。仕事に対する姿勢も、人としても尊敬していますし、憧れです」

そっかぁ。
彼女の大好きは、憧れからきた言葉か。
そんな訳ない、はっきり言われると、こんなに傷つくとは思っていなかった。
そして、俺自信、彼女のことをこんなにも思っていたんだ。

小声になり、声が聞こえなくなった。
2人の事だと分かっていても、気になる。
ドアを開け、彼女に近づき話しかけると、顔を赤くしていた。
鎌を掛けて
「顔が赤いから告白されたのかと思ったよ」
その言葉に彼女は驚きの顔つきになった。

彼女が選択したこと、そう思っても嫉妬の気持ちが溢れて来て、思ってもないことを言ってしまった。
彼女が悪いわけじゃない。
好きになったのは俺なんだから。

翌日、ランチに行くと、佐野さんと日比野さんが一緒に居た。
佐野さんには、俺には婚約者がいるからと言ってもらっているのに、俺が7歳年下で、自分の秘書的な存在の日比野さんを好きになったなんて、言えなかった。

佐野さんに、日比野さんと曽根のことを聞かれて、精一杯強がってみせた。
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