この恋は、『悪』くない。
「沙和、大丈夫?」
「うん」
「よかったー」
「こわかったよね」
「気をつけて帰ってください」
「はーい」
警察官もいなくなった
「気をつけて…じゃねーよ」
「完全にオレら疑われてたし!」
「ホント、ホント…」
確かに
疑われちゃう身なり
せっかく助けてけれたのに
申し訳なくなる
「あの…
助けてもらって、ありがとうございました」
「オレら何もしてねーよ」
「こんな見た目だから疑われるし…」
「ブハハ…」
「あ、アイツ先行ったし!」
気付いたら
先に来たあの人がいなかった
「全く愛想ねーからな」
「アイツ目つき悪いけど気にしないで!
いつもだから」
「ブハハハハ…」
「お礼言っておいてください」
「はーい
お姉さん達かわいいから気を付けてね!」
「じゃーねー」
「おーい!晴輝!先行くなって!」
あの人の姿は
繁華街に溶け込んで
見えなくなってた