ボトルメール
「なんで楓がそれ言ってんだよ。家って川口家でいいの?それとも主張先の方?」
『それなら、川口家の方でいいよ。私たち明日家に帰るから』
「あ、そうなんだ。楓はまだお父さんの主張先にいるの?」
『うん。まぁ、今は二人は酔っ払ってるけどね』
「そ、そうなんだ。」
彰も二人のお父さんも久しぶりの再会で嬉しいのだろう。
『私は飲めないから少し残念。』
「あ、そうなんだ。というか彰の方は平気なの?お酒飲んで」
『芽吹さんには程々にって言われてたんだけどね…』
「まぁ、とにかく気をつけて帰っておいでね」
『うん!それと、さっきおばあちゃんにも会ったよ。俊に会いたがってたから、今度会いに行ってあげて?』
「わかった。じゃあ、おやすみ。」
俺は楓の声を少し聞けただけで満足だった。
それにしても、明日会いに来いか…。やっぱり挨拶はきちんとした方がいいのだろうか。それに、俺はまだろくな仕事につけていない。
大学で色んなことを学んだ。主にスポーツについて、だから将来はスポーツトレーナーとして働きたい。
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