天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
13、絶対に彼女を助ける
「隼人、一応警戒はしていたけど、今日はやっぱりなにもなかったよ。明日も頼む」
田辺の祖母が退院した日、隼人に電話をかけた。
《わかった。最近田辺が購入した別荘がふたつある。千葉の館山と奥多摩。俺の部下の話では奥多摩の別荘に家具が運び込まれている。キングサイズのベッドやドレッサーもあったらしいぞ。田辺も何度か現れているらしい》
「へえ。それは怪しいな」
隼人の話に相槌を打ちながら考えを巡らせる。
実は俺と隼人で田辺の情報をいろいろ集めていた。
茉莉花ちゃんは結局田辺の話に応じなかったし、彼がなんらかのアクションを取ると思ったのだ。
それで田辺の情報を収集して、彼が今後取る行動パターンを予測した。
揺さぶりをかけても茉莉花ちゃんが応じなかったから、田辺が強硬手段に出ることは想像がつく。
強硬手段……それは茉莉花ちゃんを奪うこと。
想像するのも嫌だが、彼女を無理矢理襲うパターン、誘拐するパターンなどいろいろ考えた。
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