S系敏腕弁護士は、偽装妻と熱情を交わし合う
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京極総合法律事務所の最上階、三十階にある一室のドアをノックする。
「入りたまえ」
中から浩平の声がかかり、ドアを開けた朋久は一礼して中に足を踏み入れた。
浩平に勧められてソファに腰を下ろすと、彼も向かい側に座った。
「それで用件は?」
「まぁ急ぐな。ところで、なっちゃんとの生活はどうだ」
浩平は本題には入らず脇道に逸れる。
「仲良くやってるよ」
入籍してからまだ数週間、菜乃花との関係性は変わっていない。
変わったのは朋久の心だ。
充の登場やパラリーガルの野々原の発言が、それまで妹同然だった菜乃花に対する朋久の気持ちに変化をもたらせていた。