S系敏腕弁護士は、偽装妻と熱情を交わし合う
違うだろうとわかっていてもたしかめずにはいられない。
「冗談で好きなんて言うか」
「だって、ずっと子ども扱いされてたから」
「俺もそのつもりだった。菜乃は妹みたいなものだって。でも違うと気づいたんだ」
いつになく朋久の優しい声が菜乃花の心を大きく揺さぶる。
(嘘でしょ……)
信じられない展開が菜乃花に舞い降りた。
「菜乃がまだ俺を男として見られないのなら、これから全力で菜乃を振り向かせる」
朋久の言葉の一つひとつがうれしくて、今すぐここから駈けだしてしまいそう。いや、すでに心は朋久に向かって走っている。
「そんな必要ない」
唇が震えて、はっきりとしゃべれない。
「俺なんか眼中にもないって?」
「違うっ」