S系敏腕弁護士は、偽装妻と熱情を交わし合う
この想いはずっと届かず、いつか誰かのものになる朋久を黙って送り出すしかないと考えていたから。
菜乃花を解放した朋久が、その場に跪く。
「菜乃、明日の朝まで菜乃の時間を俺にくれ」
「……明日の朝までだけなの?」
その後はいらないのかと聞き返す。
「違う、そうじゃない」
朋久はふわりと笑って菜乃花の頬をくすぐった。
「菜乃はこの先ずっと俺のもの。だから今夜は朝まで一緒にいようって意味だ」
朋久と朝までずっと一緒に……。
「うれしい」
こんなにも幸せな気持ちを今夜味わうなんて。
「左手、出して」