S系敏腕弁護士は、偽装妻と熱情を交わし合う
言われるままに差し出したら、朋久はテーブルに置いていた指輪を菜乃花の薬指にはめた。
「ぴったり」
目を真ん丸にし、まじまじと見つめる。
「どうしてサイズがわかったの?」
「真夜中に菜乃花の部屋にこっそり忍び込んで測った」
「ええっ!?」
そんなことをしていたなんて。寝入ったら最後、朝までぐっすり眠るタイプらしく、全然気づきもしなかった。
菜乃花の調子はずれの声に反応して、店のスタッフが「なにかございましたでしょうか」と顔を覗かせた。朋久がスマートに応対して退室させ、ふたたび個室はふたりだけになる。
「よだれ垂らして寝てたぞ」
「ほ、ほんとに!?」
情けないやら恥ずかしいやらで顔がカーッと熱くなる。