S系敏腕弁護士は、偽装妻と熱情を交わし合う

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待ち合わせ場所は前回と同じコーヒーショップ。仕事を終えた菜乃花が駆けつけると、廉太郎は先に到着していた。


「おじさま、忙しいところごめんなさい」
「いやいや、いいんだよ。かわいい菜乃花ちゃんの頼みを邪見にはできないさ。それで、持ってきたかい?」


廉太郎はコーヒーをテーブルに置くなり、早々に尋ねてきた。
菜乃花はバッグの中から封筒を取り出し、それを彼の前に置く。


「朋くんと私の毛髪が入っています」


ふたりのDNAを調べて血の繋がりを調べる以外に、今抱えているモヤモヤは晴らせない。


「それじゃ、すぐにでも鑑定を依頼しよう」
「おじさまの知り合いにそういった検査をする機関にお勤めの方がいらっしゃるの?」
「ん? ああ、そうなんだよ」


廉太郎はコーヒーカップを手に取って口をつけ「熱っ」とすぐさま遠ざけた。
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