S系敏腕弁護士は、偽装妻と熱情を交わし合う
バスケ部のエースだった彼は爽やかな好青年で、女子たちにも人気があった。
「久しぶりだね。元気にしてた?」
「まあね。菜乃花も元気そうだな。ってか、すごく綺麗になったんじゃないか?」
「やだな、そんなことないから」
いきなり褒められて照れくさい。
「まだアイツんとこにいるのか?」
アイツとは言わずと知れた朋久のマンションだ。
「あ、うん」
「京極総合法律事務所で働いてるんだって?」
おそらく充の父親から聞いたのだろう。彼の父親は不動産業を営んでおり、菜乃花が家族で住んでいた一軒家の管理を任せているため、たまに連絡を取り合うことがある。その用件は、中古物件を探しているお客からの問い合わせが大半だ。
「うん。一般企業から内定をもらってたんだけど取り消されちゃって」
「働いてるなら、アイツんとこにいる必要もないんじゃないか?」
「……え?」