みうとうみ ~運命の出会いは突然に~
「あ、ごめん」
そう、まだ玄関の前にいた。
「おっ、いい匂い」
今日は仕事が5時までだったので、帰ってから急いでシチューを仕込んでおいたのだ。
「ちゃんとした食事は久しぶりだよ」
そう言って、大洋は3杯お代わりした。
「本当、おいしそうに食べるよね」
「だっておいしいから。ねえ、漬物ある? ずっと食べたかったんだよね」
「ちょっと待ってて」
漬物を盛った皿をテーブルに置きながら、まだちょっと信じられない気持ちでいた。
こうして目の前で大洋が食べて、飲んで、笑っていることが。