みうとうみ ~運命の出会いは突然に~
「何しに来たの?」
「何って、本読みに来たんだけど」
何か悪いことでもある、って顔で言う。
そりゃそうだ。
ここは公共図書館で、誰もが自由に本を読んだり借りたりするところ。
彼が来ていけない理由はない。
「ねえ、本ってどうやって探せばいい?」
「検索用のパソコンがあるから、それで調べてもらうんだけど」
「パソコンかあ。苦手なんだよな」
「そんな難しくないよ。使い方教えるから」