みうとうみ               ~運命の出会いは突然に~
 とりあえず、場所を案内して、使用法を説明した。

 自分で苦手って宣言したとおり、キーボードを一本指でぽつぽつ叩いている。

 でもまあ、なんとかなりそうだ。

「書名とか著者名とか、あとはキーワードを入れれば結果が出てくるから。ここを押すと印刷もできるし。ほかにわからないことがあったら、声かけて」

「サンキュ」彼はキーボードから顔を上げて微笑んだ。

 ちゃんと検索できるのか、気になったけれど、そのすぐあとに、近所の保育所の子たちが絵本を読みに大挙してやってきたので、そちらの世話にかかり切りになった。

 
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