みうとうみ               ~運命の出会いは突然に~
 思いがけない朗報。
 今すぐ大洋に知らせたいという気持ちがわきあがって、いても立ってもいられなくなった。
 
 きっと大洋は「さすが美羽さん」と言ってくれる。

 あの笑顔がどうしても見たい。

 別におかしなことじゃないはず。あくまでも友人にうれしい報告をするんだから。

 わたしはトイレのついでに、LINEで連絡した。
『今夜、話がしたいんだけど、空いてる?』と。
 こんなふうに自分から誘うのははじめてだった。

 LINEは有難い。
 電話だったら、こうは簡単にはいかない。

 1時間ほど経ってから、ポケットのスマホが震えた。

 きっと大洋からの返事だ。

 すこしどきどきしながらラインを開くと、
『ごめん』『仕事入ってる』『また連絡する』そして〝ごめん〟のスタンプが並んでいた。
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