みうとうみ               ~運命の出会いは突然に~
 咲ちゃんは始終渋い顔をしていたけれど、でも最後までちゃんと話を聞いてくれた。

「うーん。あのとき忠告しましたよねって言っても、しょうがないですよね。でも、結論はひとつです。きっぱりつながりを絶つべきです」

「だよね。それはわかってるんだけど……」

「ああ、もう。美羽さんらしくないですよ。さっぱりした性格が売りなのに。そうだ。わたし、美羽さんのための合コン設定しますよ。つらい片恋は新しい恋で上書きするしか対処法はないです」

「そんな気分じゃ……」

「気分とかそんなこと言ってる場合ですか。正職員の話も出てるんでしょう」

「なんで知ってるの?」
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