みうとうみ               ~運命の出会いは突然に~
「わたしを誰だと思ってるんですか。〝地獄耳のお咲〟ですよ、なんてね。
 この間、課長が館長と話しているところをちょこっと聞いちゃって。でも、今のまま、毎日そんな顔していたら、そんな話も流れちゃいますよ」

「そんなにひどい?」

「ええ、言っちゃ悪いけど、街角に貼ってある連続殺人犯の指名手配写真みたいにどよーんとしてます」

「……そんなにひどいんだ」

「へへっ、まあ、そこまでひどくもないですけど。でも、ぜーんぜんイケてないのは確かです。今の美羽さん」

「そうだね。わかった。じゃあ、頼むよ。合コン」

「はい。任せてください。ネットワーク駆使して、いい男取り揃えますから」

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