バカ恋ばなし
部屋に一人取り残された私は、生まれて初めての失恋に打ちひしがれ、心の置き場がないままにベッドで横になって泣いた。石家先生を他の誰かに取られた悔しさ、失恋した寂しさ、恥ずかしさ、辛さ。この思いが体中を駆け巡り、それは明け方になっても続いた。私はずっとずっと涙を浮かべ泣いた。当然一睡もできなかった。
朝を迎え、始発電車で帰ろうと、5:00頃にベッドから出て黒のロングニットワンピースに着替え、パリパリに乾燥して絡みまくっている髪の毛をブラシでといた。洗面所で顔を洗って水滴や歯磨き粉であろう白いしっぱねだらけの鏡で自分の顔を見ると、そこには瞼をはじめ顔全体が浮腫んでブクれた、青白く化け物のような顔が映っていた。化け物のような顔のままダッフルコートを羽織り、ショルダーバックを抱えてアパートを出た。外に出ると早朝の寒さが頬と両手に突き刺さってきた。アパートから無謀にも歩いてS駅まで行こうと思っていたが、歩いて数分後に後ろから『空車』と表示のある個人タクシーが来たので手を挙げて停めてそれに乗り込み、S駅へ向かった。タクシーの中では化け物のような顔を見られたくないのもあってずっと顔を俯かせていた。S駅に到着して改札口やホームまで歩くときもずっと俯いて涙が出るのをグッとこらえていた。空いている始発電車に乗り込み、ボックス席にショルダーバックをギュッと抱えながら深く座り込み、早朝の車窓をボーっと眺めながら、石家先生と出会ったころの楽しいときから現在のどん底状態になるまで走馬灯のように思い出していた。そして石家先生とキスをするたびに口の中に広がった苦い煙草の味を思い出して瞼がまたジーンと熱くなり、胸もギューッと締め付けられ、涙が頬を伝わった。涙でぐにょぐにょに見えた車窓には、早朝の朝日が優しく照らされていた。
朝を迎え、始発電車で帰ろうと、5:00頃にベッドから出て黒のロングニットワンピースに着替え、パリパリに乾燥して絡みまくっている髪の毛をブラシでといた。洗面所で顔を洗って水滴や歯磨き粉であろう白いしっぱねだらけの鏡で自分の顔を見ると、そこには瞼をはじめ顔全体が浮腫んでブクれた、青白く化け物のような顔が映っていた。化け物のような顔のままダッフルコートを羽織り、ショルダーバックを抱えてアパートを出た。外に出ると早朝の寒さが頬と両手に突き刺さってきた。アパートから無謀にも歩いてS駅まで行こうと思っていたが、歩いて数分後に後ろから『空車』と表示のある個人タクシーが来たので手を挙げて停めてそれに乗り込み、S駅へ向かった。タクシーの中では化け物のような顔を見られたくないのもあってずっと顔を俯かせていた。S駅に到着して改札口やホームまで歩くときもずっと俯いて涙が出るのをグッとこらえていた。空いている始発電車に乗り込み、ボックス席にショルダーバックをギュッと抱えながら深く座り込み、早朝の車窓をボーっと眺めながら、石家先生と出会ったころの楽しいときから現在のどん底状態になるまで走馬灯のように思い出していた。そして石家先生とキスをするたびに口の中に広がった苦い煙草の味を思い出して瞼がまたジーンと熱くなり、胸もギューッと締め付けられ、涙が頬を伝わった。涙でぐにょぐにょに見えた車窓には、早朝の朝日が優しく照らされていた。