【完】ひとつ屋根の下、気がつけばあなたがいた
朱莉と秀人さんがドリアを食べながら、互いに笑い合っていた。
…やはりこの家の雰囲気は何故か落ち着く。
「すいません。秀人さんが何を喜ぶか分かんなくって~」
「むぅ…。桃菜ちゃんがくれる物ならお父さん何でも嬉しいぞ…
それにしても二人で動物園なんてまるでデートみたいだな」
「で、デート?!ちが全然違う!」
「あ~、お父さんも思った?ね~?デートみたいだよねー?」
朱莉と秀人さんがニヤニヤと笑いながらからかうように言うと、一気に体温が上昇していって体が熱くなる。
碧人さんは涼しい顔でご飯を食べていて、その言葉を否定するように真白が話に割って入って来る。
「ちょっとお父さんも朱莉も止めなよ。
あお君と全然似合ってないんかないんだから。
二人が一緒に歩いていても兄妹にしか見えないんだから
なんてたっておばさんはガキ臭い所があるからなー」