【書籍化】利害一致婚のはずですが、ホテル王の一途な溺愛に蕩かされています
「はぁ……どうしよう、みゆき。失恋の傷も癒えないまま、私、そのまま知らない人と結婚させられちゃうのかな……」

頭を抱えながらみゆきに救いの目を向けてみれば――。

みゆきは頬杖をついて、それもなぜだか満面の笑みで、私のことをじっと見つめていた。

なんだか、嬉しそう……?

ポカンとじっと見つめ返していると

「そう言うと思ってね――」

みゆきは、待ってましたと言わんばかり、高級ブランドバッグから、一枚の上質なハガキを取り出す。

「――これ。一緒に参加しない?」

少しだけ不安を覚えながらも、手渡されたハガキ受け取る。

そして、目にした瞬間、息が止まった。

な、なに、これは……?!

一ヶ月後の三月上旬。お母さんの誕生日の一週間前で、場所はシンガポール。

『男性年収三千万円以上限定の婚活パーティー』
『ハイスペックなダーリンとの出会いはここから』
『高級リゾートホテル“グランツ・ハピネス”の一夜?』

こ、婚活パーティー……?!

魅力的かつ怪しげなワードが、案内状に並べられている。

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