【書籍化】利害一致婚のはずですが、ホテル王の一途な溺愛に蕩かされています
手にとって眺める。首から下げる形のそれには、この前自分たちで書いた軽いプロフィールと、その裏側には大きなナンバーカードが挟まれている。

――『7』だ。

「陵介くん、この番号は……?」

「その番号でグループ分けやローテーション分けしてあるんだ。パーティーでは名刺のようなものだから、忘れずに持ってきてね」

「わかった」と、受け取った番号をぼんやり眺める。

なるほど、これでプライバシーが守られるってことか。ナンバーで参加者管理することで、運営側も把握しやすいし、名前を読み上げることもない。

凌介くんはそれだけ伝えると、「また今夜」と慌ただしく仕事へと戻り、みゆきもサッと立ち上がり見送りに続く。

今夜か……。
やばい。どどうしよう。なんだか緊張してきた……。

いざこうしてプロフィールを目の前にすると、どうしよもなく現実味を帯びてきて、ばっくんばっくん心臓が太鼓うつ。

わたし……大丈夫かな……



✳✳✳

「――咲笑、ガチガチよ?大丈夫?」

――約三時間後。

会場となるリゾートプール傍のラウンジへ向かう最中。クスクス笑いながら、黒のマーメイドラインドレス姿のみゆきが覗き込んでくる。
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