【書籍化】利害一致婚のはずですが、ホテル王の一途な溺愛に蕩かされています

「あぁ、うん……。なんか、す、すすごく緊張してきた」

一応お相手が大富豪ともあるせいか、今夜のパーティーは正装がマナーらしい。

凌介くんの去ったあとは、ホテル内のエステやショッピングを楽しんで。

持ち寄った“うちにあった中で一番お高い”、淡いミントグリーンのイブニングドレスに着替えてきたところだ。

予約していた、ホテル内のスタイリストさんには、素っ気ないボブヘアを巻いてサイドに白の花飾りを乗せてもらって。素朴な顔には華やかなパーティーメイクを施してもらって。

『わぁ! すっごくきれい!』

なーんてはしゃいで気分を誤魔化していたんだけれども、会場が近づくにつれて足取りが重くなる。

「大丈夫よ。今まで国際事業部でいろんなお国柄の人とやりとりしてきたんだから。自信持って」

「それは仕事だったし??」

海外事業部の仕事は主にT&Yの海外の顧客や支社とのやりとりが主だった。電話対応だったり、トラブル時には支社に出向くこともあったり。だから語学と応対力については自信があったりするけれども。

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