アクセサリーは 要りません
「悪い事はでけへんで、伊吹。
別に悪い事ちゃうけどな。

俺は木曜日のシフトを死守してやる
ぐらいしか手伝ってやれへんけど。

ちなみに、石川が千里さんに
初めて出会った瞬間も、
そこの国会図書館に居合わしてん。

俺、そういうの
引き寄せる力があるんかなぁ。

いやな、コロナってBMI30を越えると
重症化リスクがあるって言うやん?
だからな、心配した奥さんと
昼飯後にけいはんな国際公園まで
ウォーキングが日課なんよ。

今日伊吹が後ろから抱きついて、
振り向いた彼女に」

「うわぁぁぁぁ 熊本さん
もう、ギブです、ごめんなさい」

「まぁ、意地悪は
そのぐらいにしておくか?

でも写真撮る一瞬しか
マスク外さなかった事は
褒めてやろう。

すごい精神力だな。
大人になったなぁ、伊吹。
あんな死角やったら
男は普通外して、がっつくぞ」
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