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「うちの校長って、俺の親父なんだ」

「へ？　え？」

「黙っていてごめん。
俺が生徒の頃からいる先生は
みんな知っているけれど、
若い先生やスタッフには
あえては言ってないんだ。

でも、惠美里には言っておいた方が
良いと思って。
モールで会った時
未だ付き合ってなかったし
言うのもなぁと思っているうちに
タイミングを逃してしまったんだ」

「うん、びっくりしたけれど、
そっか、分かったって感じ。

別に伊吹くんは伊吹くんだし、
校長先生の息子さんとは
見ないかなぁ。
そう言えば、校長先生は
山口校長だね」

「良かった。ちょっと安心した。
もっと早くなんで言ってくれないの？
とか、騙したのねとか
言われるかもと思ってた。」