アクセサリーは 要りません
「はい、お先。惠美里もどうぞ」

「はーい、ハンドソープも良い匂い」

普段とは違うテンションだけれど、まぁ仕方ないか?俺も浮かれてるしな。座って落ち着こう。洗面所から出てきた惠美里が隣に座った。

「ここで涼むと外が暑かったんだな
って気付くな、飲もっか?」

「うん、あっ美味しいね」

「俺、結構汗かいたから
着替えたいな。
せっかく温泉もあるから
軽く汗ながしてこようかな。
惠美里は?」

「え?私?えっと。
まぁ暑かったもんね」

「先入りな?緊張してんだろう?
ほぐしておいで」

「伊吹くん、先どうぞ。
入る準備もあるし。
うん、先に入って」

「分かった。じゃあお先に」

キャリーケースを開けて、俺の荷物から着替えを出して脱衣所に入った。障子を閉めて見えないようにして、汗を流して湯船に浸かった。「ふ〜」思わず声が出てしまう。このまま部屋で寛いで篭りたくなるな。ゆっくり浸かるのは夜にしよう。
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