アクセサリーは 要りません
「1年半後、
パイロット訓練生に戻る。

離れていても惠美里のことは
手放せない。
訓練中も、乗務が始まっても
実質的に側にいれる時間は
少ないかもしれない。
お母さんもおっしゃっていたけれど
コロナ禍の航空業界も会社も
この先もどうなるか分からない。

でも、一緒に俺と生きてほしい。

一瞬俺から降りてもらって良い?
準備不足で格好悪くてごめん」

そう言ってソファから立ち上がり、ボディバッグを持って戻ってきた。そしてソファに座っていた惠美里の隣に座った。

「惠美里、
未だ出会って間もないけれど、
1日でも早く家族になって
一生側で笑い合っていたい。

結婚してください」

そう言って、バッグから箱を取り出して惠美里の手を取り、箱を握らせた。
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