アクセサリーは 要りません
車に戻り、かき氷屋さん近くのパーキングに再び駐めてお店へ向かった。

「どうしよう?いちごも抹茶も迷う。
でね、どっちか決めても
種類が多くて
まだその先迷わなきゃでしょ?

あ、このりんごも気になる。
山口先生は決めました?」

「うん?あ、決めた。
何か2つ迷ってるなら
その2つにする?」

「2つにも絞れませんもん。
だからその決めたのにしてくださいね。

何にしました?」

「『大人の奈良茶』かな」

「大人!そっか、大人。

じゃあ私はいちごにします。
でもいちごもこんなに種類が?

うーん、えい!これにします」

「あはは、選ぶのにそれだけ色々と
表情が変わるんだね。
飽きないよ。決まった?」

「私はこの桜の花の乗った
『氷桜』にします。
今日は桜の1日にします」

オーダーして、山口先生がお支払いしてくれて、カウンター席に横並びに座り、2人とも東京出身だから東京の話とかしているうちにかき氷が運ばれてきた。

「すごいボリューム。
そんなに大きく見えなかったのに、
目の前に来ると。。。」

あまりに目を丸くして凝視しているので「撮るよ」と言って撮った。俺のかき氷の横に彼女のかき氷が写って、その向こうに丸い目で見ている彼女が写っている。

「さ、とけないうちに食べよう」

「いただきます」
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