アクセサリーは 要りません

大学院進学という逃げ道も頭に浮かばせながら、オロオロしている私に母は、

「焦らずに今一度
自分をしっかり見つめなさい。
そして、自分自身の人生の面倒は
見れる仕事をしなさい。
今の医療ではまだ子孫を産むのは
女性の特権。

出産するのも、
しないのも
いつ産むかも、

自分の力で生きていければ、
何か起こった時にも
他に影響を受けず
選択することができるから」

と。

「もちろん、可愛い孫のお世話は
最優先でお手伝いするわよ。
選択して、専業主婦でも良いのよ。
でも何かがあったときに
己れの力で家族の面倒は
見れるようにしておきなさい」

母の言葉を、頭で、心で、何度も繰り返した。最初の自己分析の時に母と色々話せば良かったと思いながら、一度躓いたからこそ、より深く自分自身を見つめ直す時期の、この母の言葉が身に染みた。