異国の地での濃密一夜。〜スパダリホテル王は身籠り妻への溺愛が止まらない〜
 声を吐くたびに吐息が耳元を擽り、声の振動が身体に響く。ズクンと身体が反応してしまう。私ももう一度総介さんに抱かれたい……
 恥ずかしくて頷くしかできなかった私をギュッと抱きしめて「嬉しいよ」と囁いた。


「申し訳ないんだけどこれから仕事に戻らないといけなくて、明日産婦人科に行けるかな? 早く検査した方がいいと思うんだが。真緒の仕事が休めるなら十時に迎えにくるから一緒に産婦人科に行こう。俺が予約しておくから、今日は身体を冷やさないようにゆっくり過ごすんだよ?」


「分かりました。多分仕事はお休みをもらえるので大丈夫です。お仕事頑張ってくださいね」


「きちんとご飯も食べられるものはしっかりと食べて、夜も早く寝る事。あ、湯船をもしっかりつかって身体を温めるんだよ、風邪をひいたら大変さだからね」


「ふふ、総介さん心配しすぎですよ」


「当たり前だろう。大事な身体なんだから、とにかく何かあったらすぐに俺に連絡をしなさい。分かったね?」


「はい」
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