純愛不倫の恋
 高速を降りてからしばらくの間、何の変哲もない街中を走る。わたしは車のウィンドウ越しにその風景をぼんやり眺める。でも脳みそは別のことを考えていた。

 今ここにわたしがいて、すぐ隣に彼がいて、この瞬間は過去へと流れて行き、二度と同じ時間はやって来ない。無為に過ぎてしまったわたしの青春の四年間も同じだ。ウィンドウガラスに写る顔は彼に出会う前のわたしと同じように見える。 生来のベビーフェイスのせいもあるけれど、しかし確実に時は過ぎ去り、その分わたしだって確実に年齢を重ねているのだ。

 いつまでも若く瑞々しいままではいられない。誤魔化そうとしても無駄。自分を欺くことなどできないのだから。
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