クールな社長は政略結婚したウブな妻を包容愛で満たす
篠塚夫妻から姉妹店の話を持ち掛けられた和優は、どこか浮足立っていた。
生まれて初めて、自分の力が認められたように感じていたのだ。
涼真と別れて自宅に帰ってからも、その高揚感は続いていた。
夜中になっても寝付けなくて、和優はキッチンに降りてみた。
普段から水分や塩分の取り方に注意はしていたが
少しくらいアルコールを飲んでみようかと思いついたのだ。
『赤ワインがひと口飲みたい…。』
確か、田辺が柊哉の為に何本か用意していた筈だ。
ワインセラーを開いて、手近なボトルを取り出した。
小ぶりのグラスに深紅の液体を注ぐ。
官能的な色だ。
『私自身の将来の為に』
深夜に一人で乾杯をした。ほんのひと口だけ。
ホッと息を吐いて、部屋に戻ろうと階段を静に上がりかけたら…
主寝室のドアがバタンと開いて、中から理江が出て来た。
思わず、階段の踊り場に身を伏せた。
理江は、さっきの赤ワインを思わせる深紅のネグリジェで
肩ひもが外れかけ髪も乱れた、あまりにも卑猥な姿だった。
今夜は、柊哉が主寝室にいる筈だ。