フヘンテキロマネスク

「もう」と、突然不貞腐れたような声を真咲が出した。不貞腐れても可愛いなんて思うのはもうそろそろ重症だ。



「鈴本くんって変なとこで真面目だよね?本数は同じでもスリーポイント決めてたんだから取った点数は勝ってるのに」

「え、……いや、でもいいの?それなら俺の頼み聞くことになるけど、」

「いいよ別に。一応鈴本くんのおかげで気持ちが軽くなってたところはあるし、それも兼ねて」



まあ変な頼みは却下するけど、と言う真咲に、途端に胸のあたりがざわつく。


別に頼みなんて特に大したことじゃないけど、もし断られたらどうしようとか思って。


……ああ、これだから俺はダメなんだよな。でもこんなチャンスみすみす見逃すわけにはいかないし、緊張が伝わらないようにあくまでも普通を意識して口を開く。
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