俺の言うとおりにしてください、お嬢様。




そっと受け取られた四つ葉のクローバー。

花じゃないのに、緑色をした葉っぱなのに、すごくすごく似合っちゃう人だ。



「ありがとうございます。一生、大切にします」



まさかの樋口に対しての返事はナーーシ。


でも一生……、一生って、そこまで大切にしてくれるとは逆に申し訳なさも出てくる。

でもお嬢様に仕える執事には当たり前の言葉なのだろうと。


献身的に紳士に尽くす。

それが執事というものだから。



「ではご一緒に集会に行きましょうか」


「え、でもあなたは誰かの執事さんなんじゃ…」


「俺は今日は見学に来ている者ですから」



これまたスムーズな動きで腕と背中を支えながら立たせてくれる。

完璧だ、なんかもうパーフェクトすぎるのだ。


ここでも失礼だけど……樋口なんかと全然ちがう。



「見学…、ってことは新米執事さんなんだねっ」


「…はい。でもそれ前に理事長に謝りに行きましょう」


「え、一緒に行ってくれるの…?」


「もちろんです」



そして優しい顔で微笑んでくれる。



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