俺の言うとおりにしてください、お嬢様。




寮は、3棟並んでいる10階建てマンション。

1学年3クラスずつの人数がそれぞれ1人ずつ暮らせるようになっていて。


外装も内装もごく普通のマンションよりはやっぱり高級感があって、セキュリティもしっかりしているデザイナーズマンションだ。

キッチン、お風呂にトイレ、リビング、離れた部屋が2つ。


そう、いつ何があっても大丈夫なように執事と暮らすシステムになっていた。



「おはようございます、エマお嬢様。朝食のご用意ができました」


「…おはよう樋口。ありがとう」



わたしはこうして毎日毎日お礼だけは忘れず伝えるようにしている。


コックさんが作ってくれる豪華な料理が朝から運ばれてきて、ダイニングテーブルにズラッと並んだ。

お高そうなティーカップには紅茶が注がれて。今日は洋食らしい。



「こちらフランス帰りのシェフが作ったオリジナルベーカリーでございます。
ジャムはハニーショコラとアカシアハニーのどちらになさいますか?」


「…ショコラ、」


「かしこまりました」



樋口“なんか”って言っちゃってたけど、そんなことない。

この人はよく頑張ってくれた。



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