恋は塩味(ねこ神様のお通り・失恋ファンタジー)
<さび猫との遭遇・2>

数日後
母と一緒に施設に行き、祖母の笑顔を見て安心した。

その帰り路・・

「みれいちゃん、これからおばあちゃんちに行くけどさ、手伝ってくれないかな」
「え・・何すんの?」
母はにやっと笑った。

「草むしり」
「庭の草がぼーぼーでさ、この間、近所で空き巣が入ったらしいの。
空き家と思われると狙われるし、
ほっとけないと思って・・」

「確かに・・」
私はうなずいた。
防犯上しかたない。

その会話が終わると、もう祖母の家の前だった。

「あと、猫のエサやりもしないといけないし」
母は猫好きだ。
桜田の家は猫が絶えない。

「外ネコがいるのね」
どうりで車の後部座席にキャットフードと猫缶がつまれている。

「おばあちゃんがさ、いつも言うのね。
猫のことが心配らしくて。
エサやってくれって。
認知症が進んでも、猫の事は忘れていないのよね」

おばあちゃんちに行くと、いつも猫がいた。

私は小学校時代に遊びに行って、
猫を抱っこしたり、なでたりずいぶん癒されたものだ。

「今日は泊りがけになるかね」
母が時計を見て言った。

「うん、わかった」
私は答えた。
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