猫目先輩の甘い眼差し
「俺はアクアマリンなんだ。ある?」
「えーと……ありました! これです!」
彼女が指を差した先を見ると、水色っぽい石が。
「わぁ、綺麗。透明感があるね」
「ですね。この前来た時は売り切れてたので、見れて良かったです」
世蘭ちゃんの口角が満足げに上がった。
探してたってことは、俺の誕生日を覚えてくれてたんだ。
あぁもう、なんでまた嬉しいことを。もっと好きになっちゃうじゃん。
「世蘭ちゃんは9月だから……サファイアか。ある?」
「えー……これです!」
「おお〜っ。こりゃまた神秘的だなぁ」
アクアマリンとは対称的な、濃い青。
小さいけれど、上段にあるルビーと同じくらい、存在感を放っている。
本やスマホで見るより、ずっと綺麗だ。
これいいなぁ。いくらするんだろう。
気になって値札を見ると……予想していた額の倍以上だった。
……ちょっと高いな。これはお年玉全額の8割に当たる値段だ。
チラッと隣を見ると、世蘭ちゃんが宝石のようなキラキラした目でネックレスを眺めている。
少し切なく見えるのは、多分値段のせいかな。