真夜中に恋の舞う
「水沢さんいる?」
放課後。教室の後ろのドアから聞こえたその声に、ざわつく教室。声を聞いた時点で誰だかはわかっていたけれど、恐る恐る振り返ると、そこにはやっぱり犀川くんがいた。
「え、なんで水沢さん?」
「水沢さんって犀川くんと知り合いなの!?」
というクラス中の女の子たちの声と鋭い視線が、背中にビシバシ突き刺さる。
これから犀川くんと一緒に帰るだなんてバレたら、私は一体どうなってしまうのだろうか。
「お、お疲れ様です……」
チクチクと突き刺さる視線の中、俯き加減に席を立ち上がり彼に近づく。
隣に並ぶと私よりも頭2つ分くらい高い彼の身長に、見上げた顔の美しさに、心臓がドキドキうるさい。
「帰ろうか」
犀川くんににっこりと笑顔を向けられて、それだけで心臓が痛いくらいときめく。
さすがに、あまりにも格好良すぎるのではないでしょうか。