真夜中に恋の舞う
「で、これは本当は誰に渡そうとしてたのかな?」
にっこりと笑うはるちゃんには、全てお見通しみたいだ。
誰のためのお弁当か答えない私に、はるちゃんがじりじりと顔を近づける。
「犀川くんと、付き合ってるんじゃなかったっけ?」
「……よく、わかんない」
「えー?付き合ってるかどうかわかんないってこと?」
「うん……」
私が犀川くんを好きだってことが本人にばれて、付き合う?って言われて。
1回付き合うことになったけれど、その後に犀川くんが不良だってことがわかって、犀川くんとは付き合えない、って私が言って。
でも、その後も普通にデートしたり、一緒に帰ったり。
私たちはどういう関係なのか、私だって教えてほしいくらいだ。
「萌乃は?犀川くんのこと、好きなの?」
「……」
答えられない私に、はるちゃんが眉を下げて笑う。
「まずはそれ次第なんじゃない?」
「そう、だね」
私が犀川くんのことを、どう思っているか。
私の中での答えはきっと出ているけれど、私の理性が、犀川くんを好きになっちゃいけないって、そう言っていた。