ままになったら極上御曹司に捕まりました?!



「さっきはいきなり声掛けてすみませんでした。声をかけるタイミングがなくて…」

「こちらこそ、誘っていただきありがとうございます。あの…ずっと気になってたんですけど、どうして私を…?」

「実は、パーティーの時からずっと気になっててたんです。ずっと周りの人に気を使ってるのをみて、どんな人なのか1度話したくなっちゃいまして」

「いやいや…そんなことはないです。私なんてヘルプで入っていただけなので」

「そうだったんですか。ヘルプなのに本当凄かったです」

あんなにたくさん人がいるのに、私の事まで見てるなんて…本当に視野の広い方ね。

こういう人だから周りの人に尊敬されるのね。

「褒めて頂きありがとうございます。これからも頑張ります」

「だが君は……。いや、なんでもない。あ、自己紹介がまだでした。僕は宮代亮介と言います」

「あ、私は花宮さくらと言います。よろしくお願いします」

ただの一社員が専務に向かって自己紹介とは、なんとも不思議な光景だ。

「さくらさんは、結構お酒はイける口ですか?このバーにおすすめのものがあるんです」

「あ…わりと飲める方だと思います。ぜひ飲んでみたいです」

あんまり普段お酒は口にしないけど、少しくらいなら平気よね。

「マスター、いつものください」

そう言って彼は、奥にいるマスターに注文をする。

いつものってことは、よく来てるのね。
女性の方を連れてくる場所なのかもしれないわ。
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