ままになったら極上御曹司に捕まりました?!
❁⃘

はぁ、なんだかシルクのような触り心地のシーツね。

ベッドもふかふかだし…うちじゃないみたい……?

窓から差し込む光に目を細める。

ここ、どこ?

一瞬にして血の気が引く。

昨日、ホテルの仕事代わって……それからどうしたっけ。

あぁ、専務に誘われてお酒飲んだんだ。

でも専務と飲んでから……まずい、記憶が無い。

今日は日曜日だから仕事はないけど…

とりあえず、早くここを出なくちゃ。

そう思って体に掛かっていた毛布を退かすと、冷たい空気が体にまとわりつく。

違和感を感じて体を見ると、何一つ衣服を纏っていなかった。

……どういうこと?!私なんで裸なの…。

まずい、記憶が無い。

でもこの感じは…。私、専務と一夜を共にしてしまったのかもしれない。

とりあえず、下にちらばった下着と洋服たちを身につけ、カバンを探す。

一夜を共にしたはずの専務の姿は見当たらず、、パニック状態のままカバンを持ち部屋を出る。

何があったのだろう。酔っ払った挙句、記憶を失うなんて…。

それに、お店で寝るなんて上司に向かってなんてことをしてしまったのだろう。
それも、会社の御曹司に……。

12月の気温も気にならないくらい、ダッシュで駅まで走り電車に乗る。

きっと専務は、私が自社の社員だということを知らないはず。

顔さえ合わせなければ、何とかなる。
今までも、顔を合わせることなんてなかったし、きっと大丈夫よね。

一人で解決し、自分の心を落ち着かせる。

専務も起きた時に私がいて驚いたかもしれない。
あれだけかっこよくて尊敬してる人と一夜を共にして、私にはいい事だったかもしれないけど…
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