ままになったら極上御曹司に捕まりました?!
専務にとったら私みたいなちんちくりんとだなんて…一生の恥になるわ。
築30年のオンボロアパートの鍵を開け、中に入る。
今日1日何かしら体を動かしていないと、すぐに昨日の過ちが頭に浮かぶだろう。
こんなんじゃ何も手につかないじゃない…
後悔の念に苛まれる。
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過ちから1日経っての出勤は、憂鬱な気分だった。
まさか専務にここで働いてるのがバレることはないとは思うけど、でも念には念を入れて気をつけないと。
「あ、花宮さん。こないだのパーティーお疲れ様。なんかホテル側の仕事手伝ってたんだって?ありがとね」
「いえいえ、何も大きな問題がなくて良かったです」
同じ部署の先輩から声をかけられる。
今日は大きな仕事もないし、わりと早く上がれそうね。
…だが、現実とはそう簡単には上手くいかない。
「すみません!こないだ受注したやつ数がズレてたみたいで、今日までに全部変更しないといけないんですけど…。手が空いてる人が居たらヘルプお願いします」
退勤時間間近になって、出力ミスがあったらしい。
総務部は家庭のある人が結構多いし、残れる人は少なそうね。それに受注してる物も、かなりの数があるはず。
「あ、私手伝いますよ」
特に何も予定はなかったし、仕方ないかと思い、ヘルプに入る。
だが思ったよりも残れる人数は少なく、あっという間に戦争状態になる。
今日中に直しても受注が間に合わないものがあるらしく、取引先に電話したりと、気づいた時には遅い時間になっていた。